クリープハイプ「蜂蜜と風呂場」について本気出して考えてみた


こんばんは、はるです。

 
前回、完全なる自己満のためだけの内容でしたが
自分の想いを吐き出すことがとても気持ち良く
はやくも第二弾の投稿です!


今回は、同じくクリープハイプ
蜂蜜と風呂場について本気出して考えてみます。

 

この曲も、アルバム「死ぬまで一生愛されてると思ってたよ」に収録されています。

 

が、廃盤になったインディーズ時代の2ndミニアルバムに収録されていた曲を再録したようです(Wikipediaより)。
古くからある曲なんですね。


蜂蜜と風呂場という曲は、
わたしにとって「心の琴線に触れまくる曲」です!

 

アップテンポなのに、もうそれはそれは泣けます。

それでは、歌詞を紹介します。

 

 

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蜂蜜と風呂場/クリープハイプ
作詞・作曲 尾崎世界観

 
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてくれた

こうしてバカみたいに歯医者で 口開けてると君の気持ちがわかる
こうしてカバみたいに歯医者で 口開けてると君の気持ちがわかるよ

蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついて嘘ついてくれてありがとうね
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてくれた

蒼く燃える惑星の恋人 左手の薬指と未来の話
月額定額制の僕の恋人 もう時間無いから口でよろしくね

蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついて嘘ついてあげたんだからね
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてあげた

蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついて嘘ついてくれてありがとうね
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてくれた

嘘ついて嘘ついてくれた

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クリープハイプのすごいところって、
最初の10秒、いや5秒あれば
聴いているひとの心を掴んでしまうところもそうだと思うのですが、

イントロ無しでいきなり耳に飛び込んでくる

"蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてくれた"

 

尾崎世界観の気持ち良いくらいの高音と、
楽しくなるようなギターに乗った言葉には思わず「???」

「蜂蜜みたいな味?」「何が?」と。

そう思っているうちに間奏なんて過ぎ去って、Aメロが始まります。

 

 

"こうしてバカみたいに歯医者で 口開けてると君の気持ちがわかる
こうしてカバみたいに歯医者で 口開けてると君の気持ちがわかるよ"

 

歯医者で口を無防備に開けている情景が思い浮かびます。

「蜂蜜と風呂場」という何とも意味ありげなタイトル。
そして歌詞を追っていくと、何をたとえた表現なのか後々わかるのですが、
「バカ」「カバ」と言われるのは正直納得いきません。

こっちは一生懸命やってるんです。
口開けてたら治療してもらえるような歯医者とは訳が違う。

「君の気持ちがわかる」なんて軽々しく言わないでもらいたい。

 

 

"蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついて嘘ついてくれてありがとうね
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてくれた"

 

ここで、冒頭でも出てきた歌詞に少し変化があります。

「蜂蜜みたいな味がする」という「嘘」に、
僕は「ありがとう」と言っている。

つまり、それが嘘だということに気付いています。

 

 

"蒼く燃える惑星の恋人 左手の薬指と未来の話
月額定額制の僕の恋人 もう時間無いから口でよろしくね"

 

この曲の歌詞でわたしが最も好きなところです。
いや、クリープの歌詞でいちばん好きだと言っても過言ではないかもしれない。

最初聴いたとき、まったく意味が分かりませんでした。

けど、丁寧に意味を拾っていき、繋がったときに、
なんて切ない関係をうたっているんだと、気付いたら泣いていました。


「蒼く燃える惑星」とはおそらく「地球」のこと。
「地球」とは「現実」の世界を表しているのかなと解釈。
続く歌詞から、君が結婚することが読み取れます。
「左手の薬指」に指輪を光らせながら、約束された「未来の話」を僕に聞かせてくることもきっとあったんでしょう。

相反した表現、「月額定額制の僕の恋人」
「月額定額制」とは、一定額払えば使い放題ということなので、
君と僕も、自由に使い放題、そういう関係にあったんでしょうね。
現実世界の恋人とは真逆の、アブノーマルな、非倫理的な、公言できないような関係に僕らはあった。

でももう残された時間は無い。
君が誰かのものになるその時は、すぐそこ。
だから「口でよろしくね」と。

ここらへんまで聴けば
「蜂蜜」や「口でよろしく」がどういう意味を示しているのか気付くかと思います。

でも、口でするって、時間が無いときにする行為ではなくないですか?
より労力も、より時間も必要なのに、なぜ「口でよろしく」なのか...


個人的に、口に含むって、とても?最も?ハードルが高い行為だと思います。
する側も、される側も。

僕らにとって、その行為は、とても意味のあることだったのかなと。

いくら大好きなひとのものであっても、蜂蜜みたいな味がするはずなんてなくて。

 

 

"蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついて嘘ついてあげたんだからね
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてあげた"

 

ここで、唯一、君(私)目線でうたわれた歌詞が出てきます。

私は嘘をついてあげたんです。
「蜂蜜みたいな味がする」って。そんなわけないのに。

でも僕はその嘘に気付いている。

もしかしたら、嘘に気付いていることも
君は気付いているかもしれません。

 

 

"蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついて嘘ついてくれてありがとうね
蜂蜜みたいな味がするなんて 嘘ついて嘘ついてくれた

 

嘘ついて嘘ついてくれた"


最後にもう一度、僕目線になり、曲は終わります。

この曲でうたわれている行為にあるのは、
計り知れない羞恥心の先にも、受け入れてもらえるのかという不安。
そりゃデリケートな部分ですから。

そんな大事なところを、自分の根底みたいなところを、
受け入れてくれた上で、君は肯定してくれた。「蜂蜜」だよって。

それは優しさなのかわかりません。

が、その嘘に僕も気付いているところから、
この2人は「月額定額制の恋人」でありながら
本当に想い合っていたのではないかなと。

どんな事情で、君は現実世界の恋人のもとに行ってしまうのか定かではありませんが、
限られた時間の中、僕たちは精一杯愛し合っていた。
決して本心はお互いに語ることはなかったけれど。
でも、その想いはちゃんと通じていた。

もうこれからは交わることのない2人が、最後に選んだのはやっぱり「口」

未練を残さないために口なのかなとも思いましたが、
口ですることの意味の深さを考えたとき
自分なりにこういう解釈の方がしっくりきました。

 

 

 

…すみません、この曲への想いが強すぎて
信じられないくらいの長文になっていました。
ここまでの思い入れを持つ理由は、
まあ自分も似たような経験があるからで。

結婚もしていなければする予定もありませんし、
婚約しているひととそういう関係になったこともありません。

 

ただ、恋人ではなかったけど

 

本当に大好きだったひとのものは蜂蜜みたいな味でした。

 

所詮、月額定額制の関係だったけれど。